9月30日より開催させていただきました「イイダ傘店 秋の傘展」が終了いたしました。
2週間という、庭音では長めの会期となりましたが、たくさんのお客さまに
お運びいただきまして、本当にありがとうございました。
初日に華を添えてくれた石巻・くさかんむりcafeさんの焼き菓子。
らんちゃんがこの日のために傘のクッキーを焼いてくれていました!
初日に焼き菓子が完売したので、会期中にも焼いていただいたのですが
こちらもおかげさまで完売しておりました。
日々忙しくしている中、この展示に向けて美味しいコーヒーとお菓子をあれこれと考えてくれた
らんちゃんに感謝です。
会期2日目に完売してしまったエコバック。
過去のテキスタイルがデザインされた、その名も「アンブレラ」。
たたまなくてもクシャクシャっと入れられるエコバックが作りたかった。という、
イイダさんの思いが込められた、雨傘生地を使った防水のパッカブル。
私も欲しいくらいでした。
日傘「こもれび・新緑」
とても肌触りの良い、シルクコットンの生地が2枚使われており、
キラキラとした陽射しが、重ねたところから漏れて見える景色になっていました。
昨年は来なかったテキスタイルなので、私自身も観ることができて感動の作品でした。
日傘「波刺繍」
波をイメージした曲線が美しい、総刺繍の日傘です。
テキスタイルの耳が、スカラップになっており
耳好きにはたまらない、贅沢な作品。
日傘 「苔」
苔までもをデザインしてしまうイイダさん。
この細やかな苔模様を刺繍で表現するというのがとても面白く、
そして上品でありながら、年齢を重ねてもずっとお持ちいただけそうな
素晴らしい作品です。
写真では本当に伝わりにくいのですが、圧巻の素晴らしさです。
イイダ傘店の傘には、細部にわたりこだわりのパーツが使われています。
イイダ傘店と織り込まれた「天紙」と呼ばれる、広げた時の内側にある布。
雨傘に付いている、真鍮製の角棒にもイイダ傘店の名前入り
真鍮なので経年変化が楽しめるパーツです。
ボタンにも刻印がされています。
ボタンを止めるリングにも。
傘を巻いた時の「あける」「とじる」という行為に存在感を持たせたかったという思いから
作られた、ボタンとリング。
傘を巻いた時のしゅっとした佇まいも、巻きひもがとても計算されていて格好いいのです。
多くを語らないイイダさんですが、観れば観るほどに本当によく考えられていました。
傘を広げた時のパチンという気持ちのいい音。
閉じた時の格好良さ。
ついつい「かわいい」とデザインだけが注目されがちですが、
作りにも、細部にわたり素晴らしさが詰まった仕事でした。
今のところ、東北では当店でしか実際にご覧いただけないということもあり
遠い秋田、山形、福島、そして新潟からもお越しいただきました。
初日はお会計に大変お待たせしてしまったことが本当に申し訳なく、
静かにお待ちいただいたお客様に感謝しかないのですが、
あの慌ただしさの中で、どこまでイイダ傘店の仕事をご覧いただけたのかという反省もあり、
今後へ繋げていければと思っています。
日々の暮らしの中で、それぞれの暮らしにより傘への思いは違ってくるかと思います。
車中心のかたは使用頻度が少ないでしょうし、小さなお子さまがいると
おもちゃにされてしまう。など、みなさんのお声からも
なるほどと思うことがたくさんありました。
傘を無くすから立派なものは・・・というお声も本当にたくさんいただきました。
うつわと同じで、良いうつわを使うと丁寧に扱うでしょうし、
傘も良い傘、思い入れのある傘を使うと大切になさるのではと思います。
そして、
お客さまとの会話の中で、来年こそは傘をという流れから計算してみると
1日100円貯金で傘が買えることがわかりました。
イイダさんが本の中で書かれている「お気に入りの傘を持ったときの
雨降らないかな?という子供の頃の気持ち。」
いつかお近くで開催されている時は、わくわくするイイダ傘店の傘を
ぜひ、じっくりとご覧いただけたらと思います。
振り返ってみれば長いと思っていた会期もあっという間に終了いたしました。
仙台は秋休みが入り、毎日がお忙しい中でのご来店。
実際にお運びくださるお客さまが本当に有難く、うれしい日々でした。
そして、いつもお世話になっているDMを設置いただいたお店さまや
周りの方々に支えていただきながら今展も終えることができました。
この場を借りて御礼申し上げます。本当に有難うございました。
いつもブログをご覧いただいているみなさまにも見守っていただきまして
感謝するばかりです。 ありがとうございました。
展示が終わり、木曜日から常設となります。
11月3日(金)からは、次回展示「お茶のじかん Vol.2」を開催いたします。
詳細はまた改めてお知らせいたしますので、どうぞよろしくお願いします。